労働衛生 / 粉じん・呼吸用保護具

防じんマスクは「着ければOK」ではない。選び方・密着・交換・手入れ

粉じん捕集性能が高いマスクでも、顔との隙間から空気が入れば本来の防護効果は出ません。粉じんの発生を抑える対策を先に行い、そのうえで作業に合う防じんマスクを選び、密着・点検・交換・手入れまで管理します。

主な対象
研削・切断・はつり等
安全情報の確認
2026-09-03

00 / 現場での判断

性能表示より前に「作業に合うか」「漏れていないか」を見る

01粉じんの種類と作業で選ぶ

型式検定合格品であることを確認し、粉じんの種類、発散状況、作業内容、オイルミスト等の有無に応じて性能を選びます。

02顔に合うサイズ・形状

取替え式でも使い捨て式でも、顔へ合わなければ漏れます。保護メガネやヘルメットを併用するなら、実際の装備状態で干渉も確認します。

03タオルを面体の下へ挟まない

汗取りや粉じん除けでも、接顔部へタオル等を挟むと漏れ込みの原因になります。ひげ・もみあげ・前髪も接顔部へ入れません。

04使った後の管理まで

息苦しさ、損傷、使用限度に応じて交換します。ろ過材へ圧縮空気を当てて粉じんを吹き飛ばす手入れは行いません。

01 / 選定

「DS2なら何でも同じ」のように性能記号だけで決めない

A

発生源対策を先に
集じん、湿式化など適用可能な粉じん発散防止策を検討したうえで、残るばく露に対して呼吸用保護具を使います。

B

型式検定
法令上、防じんマスクを使用する対象業務では、型式検定合格標章で合格品であることを確認します。

C

粉じん・作業条件
粉じんの種類、濃度、発散状況、作業強度、オイルミスト等の有無により必要な性能や使いやすさが変わります。

D

酸欠・ガスは別物
酸素濃度18%未満や有害ガスが存在する場所に、防じんマスクだけで入ることはできません。環境に応じた別の呼吸用保護具が必要です。

02 / 密着

マスクと顔の境目を塞がない、邪魔しない

OK

顔に合った面体

着用者ごとに顔の形は違います。形状・寸法が合うものを選び、装着後の漏れ込みを確認します。

NG

タオルを挟む

汗取り目的でも、面体の接顔部と皮膚の間へタオル等を挟みません。密着を損ないます。

NG

ひげ・髪を挟む

ひげ、もみあげ、前髪等が接顔部と顔面の間へ入り込まない状態にします。

03 / 毎回の確認

着ける前・着けた後・作業中に見る場所がある

  1. 01
    使用前

    面体、吸気弁、排気弁、しめひも、ろ過材に破損・変形・汚れ・取付不良がないか確認します。

  2. 02
    装着後

    取扱説明書やフィットチェッカー等に従い、顔との隙間から漏れ込まないことを確認します。

  3. 03
    作業中

    息苦しくなった、ずれた、著しく型くずれした等の変化があれば、そのまま使い続けません。

  4. 04
    作業後

    取扱説明書に従って清掃・乾燥・保管します。ろ過材を圧縮空気で吹く清掃は避けます。

04 / 根拠のある安全情報

今回の判断に使ったSafetyClaim

行政指針

厚生労働省通達では、粉じんの種類・作業内容・発散状況・ばく露の程度などを考慮し、作業に合った防じんマスクを選ぶよう示している。法令上、防じんマスクを使用する対象業務では、型式検定合格品であることも確認する。

粉じん等の吸入防止のため防じんマスクを使用する場合 / 必要な性能区分は粉じんの種類・作業内容・オイルミスト等の混在などで変わる
行政指針

防じんマスクは、ろ過材の性能が高くても顔面との密着が不十分で漏れがあると防護効果が低下するため、着用者の顔に合う形状・寸法を選び、着用後に漏れ込みがないことを確認するよう厚生労働省通達で示している。

防じんマスクを着用する場合 / 保護帽・保護眼鏡等を同時に使う作業では、それらも着用した状態で密着性を確認する
禁止

厚生労働省通達では、防じんマスクの接顔部にタオル等を挟む着け方や、ひげ・もみあげ・前髪などが接顔部と顔面の間へ入り込む状態を避けるよう示している。

防じんマスクを着用する場合 / 首や顔の粉じん対策として布を使う場合も、防じんマスクの接顔部へ挟み込まない
禁止

防じんマスクは、酸素濃度18%未満の場所や有害なガスが存在する場所では使用できず、環境に応じて給気式呼吸用保護具や防毒マスク等を選ぶ必要があると厚生労働省通達で示している。

酸素濃度18%未満の場所では防じんマスクを使用しない / 有害なガスが存在する場所では防じんマスクを使用しない
行政指針

厚生労働省通達では、防じんマスクを着用する前に、その都度、面体・吸気弁・排気弁・しめひも・ろ過材の破損、変形、汚れ、取付状態などを点検するよう示している。

防じんマスクを使用する前
行政指針

防じんマスクの使用中に息苦しさを感じた場合はろ過材を交換し、使い捨て式では使用限度時間、息苦しさ、著しい型くずれなどに応じて廃棄するよう厚生労働省通達で示している。

防じんマスクを使用中または使用後に交換時期を判断する場合 / 製品の取扱説明書・使用限度時間も確認する
禁止

厚生労働省通達では、防じんマスクのろ過材に付着した粉じんを圧縮空気等で吹き飛ばす手入れは、ろ過材を破損させ、粉じんを再飛散させるため行わないよう示している。

防じんマスクのろ過材を手入れする場合 / 水洗いの可否などは製品の取扱説明書に従う

05 / 根拠資料

確認した資料と場所

  1. 防じんマスクの選択、使用等について(平成17年2月7日 基発第0207006号)第1 1(2)・2(1)〜(3)「全体的な留意事項」「防じんマスクの選択」 / 確認日 2026-09-03
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  2. 防じんマスクの選択、使用等について(平成17年2月7日 基発第0207006号)第1 2(4)・3(3)〜(5)「顔面への密着性の確認」「使用に当たっての留意事項」 / 確認日 2026-09-03
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  3. 防じんマスクの選択、使用等について(平成17年2月7日 基発第0207006号)第1 3(1)「酸素濃度18%未満・有害ガスが存在する場所」 / 確認日 2026-09-03
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  4. 防じんマスクの選択、使用等について(平成17年2月7日 基発第0207006号)第1 3(2)・(6)「着用前点検」「息苦しさ・使用限度時間」 / 確認日 2026-09-03
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  5. 防じんマスクの選択、使用等について(平成17年2月7日 基発第0207006号)第1 4(1)〜(4)「保守管理上の留意事項」 / 確認日 2026-09-03
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