作業 / 脚立 / 手の届かない箇所の軽作業
脚立を使って手の届かない箇所で作業するときの転落防止
安定した床・地面に脚立を設置し、照明・設備・窓・棚・庭木等の手の届かない箇所で、短時間の点検・交換・清掃等を行う作業を対象にします。はしご状態での昇降、屋根等への乗り移り、脚立上で大きな横力・反力を受ける作業、足場・高所作業車等を使うべき作業は別に判断します。
00 / まず確認
最初に押さえるポイント
まず重大な禁止・必要・条件付き情報を確認します。各項目の「事業者 / 労働者 / 作業者」は、誰が行う内容かを示します。
- 行政資料推奨行う人: 作業者
脚立は使用前に使用方法と本体表示を確認し、開き止め具を確実にロックして、傾斜地・軟弱地・雨上がり等の不安定な場所を避け、水平で安定した場所に設置する。
- 行政資料条件付き行う人: 作業者
- 行政資料禁止行う人: 作業者
脚立上で昇降面の横方向へ身体を乗り出したり、壁や物を強く押す・引く作業をしたりしない。届かない場合や大きな反力が掛かる場合は一度降りて脚立位置や作業方法を変える。
- 行政資料推奨行う人: 作業者
はしご・脚立の昇降時は身体のバランスを保ち、荷物を手に持ったまま昇降せず、3点支持を保てる方法を取る。
条件: はしご・脚立を昇降する場合 - 法令条件付き行う人: 事業者
業務で高さ2m以上の箇所において墜落により危険を及ぼすおそれがある作業を行う場合は、原則として足場を組み立てる等により作業床を設ける。脚立を使うという理由だけで作業床の検討を省略しない。
条件: 高さ2m以上の箇所で作業し、墜落により労働者へ危険を及ぼすおそれがある場合 / 作業床の設置が困難な場合は労働安全衛生規則第518条第2項の措置を別途確認する / 個人利用者へこの事業者義務がそのまま適用されるとは扱わない
「少し高いだけ」「家庭で使うだけ」でも、脚立の転落は重傷になり得ます。NITEは脚立・はしごの事故を生活上の製品事故として継続的に注意喚起しており、天板またぎ、横への乗り出し、押す・引く反動、不安定な地面、開き止め未ロック等を事故要因として示しています。業務ではこれに加えて、脚立の構造要件や高さ2m以上で作業床を設ける原則等の労働安全衛生法令条件を確認します。個人利用へ事業者義務をそのまま適用せず、共通する転落防止行動と制度情報を分けて読みます。
01 / 主な危険・有害要因
この作業で気をつけること
労働安全
- はしご・脚立・作業床等からの墜落・転落
02 / 先に行う対策
保護具の前に確認する対策
- 01高所作業では可能な限り安定した作業床・足場等を先に検討する
- 02脚立上で横方向へ身体を乗り出さず、届かない場合は降りて脚立を移動する
- 03脚立上で壁・物を強く押す・引くなど転倒につながる横力を掛けない
- 04天板へ乗れるかは製品表示・取扱説明書で確認し、禁止製品では乗らない・座らない
- 05はしごの転位・滑りを防ぐ措置を講じる
- 06脚立は脚の角度75度以下とし開き止め金具等で角度を確実に保持する
業務で高さ2m以上の箇所において墜落により危険を及ぼすおそれがある作業を行う場合は、原則として足場を組み立てる等により作業床を設ける。脚立を使うという理由だけで作業床の検討を省略しない。
高さ2m以上の箇所で作業し、墜落により労働者へ危険を及ぼすおそれがある場合 / 作業床の設置が困難な場合は労働安全衛生規則第518条第2項の措置を別途確認する / 個人利用者へこの事業者義務がそのまま適用されるとは扱わない脚立上で昇降面の横方向へ身体を乗り出したり、壁や物を強く押す・引く作業をしたりしない。届かない場合や大きな反力が掛かる場合は一度降りて脚立位置や作業方法を変える。
脚立の天板へ乗る・座ることができるかは製品ごとに異なるため、本体表示と取扱説明書を確認し、禁止されている製品では天板へ乗らない・座らない。天板をまたいだ姿勢で作業しない。
天板への乗り方・使用可否は製品仕様で異なるため、全製品へ一律に「天板使用可」又は「天板使用不可」と一般化しない移動はしご・脚立は安定した場所へ設置し、移動はしごは滑り・転位を防止し、脚立は開き止め金具を確実にロックしてから使用する。
脚立は使用前に使用方法と本体表示を確認し、開き止め具を確実にロックして、傾斜地・軟弱地・雨上がり等の不安定な場所を避け、水平で安定した場所に設置する。
03 / 保護具
必要な保護具と条件
保護具は、停止・隔離・換気・集じん・作業方法などの対策をした後に残る危険へ使います。個人で買うことで、事業者・職長に必要な対策を置き換えません。
04 / 禁止事項
やってはいけないこと
脚立上で昇降面の横方向へ身体を乗り出したり、壁や物を強く押す・引く作業をしたりしない。届かない場合や大きな反力が掛かる場合は一度降りて脚立位置や作業方法を変える。
業務で脚立を使う際の厚生労働省の安全な作業方法では、天板上に立つ、天板をまたぐ姿勢で作業する方法を避け、身体を安定させて作業するよう示している。
厚生労働省の業務向けはしご・脚立安全資料に基づく作業方法として扱う / 消費生活用製品の天板使用可否は製品仕様・本体表示・取扱説明書も別途確認する / 天板をまたぐ姿勢はNITEの消費者安全情報でも避けるよう注意喚起されている06 / 役割別まとめ
ここまでの内容を本人と事業者・職長に分けて確認する
ここまでに掲載した内容を、誰が行うかでまとめ直しています。
目的1 / 作業する本人
自分がすること
作業者・労働者が行う内容です。
- 脚立上で昇降面の横方向へ身体を乗り出したり、壁や物を強く押す・引く作業をしたりしない。届かない場合や大きな反力が掛かる場合は一度降りて脚立位置や作業方法を変える。
- 業務で脚立を使う際の厚生労働省の安全な作業方法では、天板上に立つ、天板をまたぐ姿勢で作業する方法を避け、身体を安定させて作業するよう示している。
- 脚立の天板へ乗る・座ることができるかは製品ごとに異なるため、本体表示と取扱説明書を確認し、禁止されている製品では天板へ乗らない・座らない。天板をまたいだ姿勢で作業しない。
- はしご・脚立作業では、墜落・転落時の頭部保護を考慮し、用途に適合する墜落時保護用の保護帽を使用する。
- はしご・脚立作業では、足元の滑りを抑えるため、脱げにくく耐滑性のある履物を使用する。
- 移動はしご・脚立は安定した場所へ設置し、移動はしごは滑り・転位を防止し、脚立は開き止め金具を確実にロックしてから使用する。
- はしご・脚立の昇降時は身体のバランスを保ち、荷物を手に持ったまま昇降せず、3点支持を保てる方法を取る。
- 脚立は使用前に使用方法と本体表示を確認し、開き止め具を確実にロックして、傾斜地・軟弱地・雨上がり等の不安定な場所を避け、水平で安定した場所に設置する。
目的3 / 作業を任せる側
事業者・職長が確認すること
設備、作業計画、教育、測定、健康管理、保護具など、事業者・職長が行う内容です。
- 業務で脚立を使用する場合は、丈夫な構造で著しい損傷・腐食がなく、脚と水平面との角度を75度以下とし、折りたたみ式ではその角度を確実に保つ金具等を備え、安全作業に必要な踏み面を持つものを使用する。
- 業務で高さ2m以上の箇所において墜落により危険を及ぼすおそれがある作業を行う場合は、原則として足場を組み立てる等により作業床を設ける。脚立を使うという理由だけで作業床の検討を省略しない。
07 / 根拠資料
確認した資料と場所
- 労働安全衛生規則厚生労働省
第528条
資料の版・識別: 現行掲載版(2026-09-02確認) / 確認日: 2026-09-02
原典を確認する - 労働安全衛生規則厚生労働省
第518条
資料の版・識別: 現行掲載版(2026-09-02確認) / 確認日: 2026-09-02
原典を確認する - 製品安全情報マガジン Vol.414「はしご・脚立の事故」独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)
「1.はしご・脚立の事故」脚立の事例・気をつけるポイント
資料の版・識別: 2022-10-11掲載版(2026-09-04確認) / 確認日: 2026-09-04
原典を確認する - はしご・脚立作業のポイント岩手労働局 花巻労働基準監督署
「移動はしご作業のポイント」「脚立作業のポイント」
資料の版・識別: 岩手労働局現行掲載版(2026-09-03確認) / 確認日: 2026-09-03
原典を確認する - 製品安全情報マガジン Vol.414「はしご・脚立の事故」独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)
「脚立の気をつけるポイント」「製品表示を購入時の判断基準の一つとする」
資料の版・識別: 2022-10-11掲載版(2026-09-04確認) / 確認日: 2026-09-04
原典を確認する - 製品安全情報マガジン Vol.414「はしご・脚立の事故」独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)
「はしご・脚立共通の気をつけるポイント」
資料の版・識別: 2022-10-11掲載版(2026-09-04確認) / 確認日: 2026-09-04
原典を確認する
10 / 共通・制度